2010年4月12日月曜日

無縁社会

日本からはどんどんコミュニティがなくなっている。

ムラがなくなり、地域のコミュニケーションの場がなくなり、人間同士のふれあいの場合がなくなってきている。

 

 

うちの所にはあるという人は分かっている。

この話は、東京の、しかも若者の話。

 

 

日本では一時期、個性の尊重が叫ばれた。

自分を大切にしよう、あなたはこの世でかけがえのない唯一の存在だと。

僕はその流れを、いぶかしげに見ていた。

 

 

だって、個性なんて、当たり前の話だからだ。

生まれてきた時点で、かなりの競争を経てきた、立派な存在だ。

もうそれはとてつもなく有難いことなのだ。

それを再び個性だと強調しても、何を言っているのかと思った。

 

 

海外では、行き過ぎた個人主義を見直す風潮が広まっているらしい。

日本の会社制度や、和の心といった考え方が積極的に取り入れられているらしい。

 

 

しかし、日本では全くその逆を行っている。

日本に脈々と流れてきた全体への奉仕の心、和の心、そんなもんは自分にとっての利益にはならない、バカバカしいといった流れになってきている。

 

 

欧米と日本とどちらが正しいのかはわからない。

でも個人主義の上に、集団の和を見直そうしている欧米の形は社会の完成形のような気がする。

 

 

そして日本は、バラバラになった個が自分の利益だけを求めてさまよっている、無の社会になっていきそうな気がする。

 

 

このまま国がつぶれていくんじゃないかという知り合いもいるが、僕はまたコミュニティを人間は作り直していくのだと思う。