2011年8月26日金曜日

広報というジャーナリズム

現代ビジネスの記事より。
広報のプロがいない!  - 井上久男「ニュースの深層」 - 現代ビジネス [講談社]


僕は最近、企業における広報の存在というものを何となく理解した。広報というものが気になっている。


それまでは、広報活動とは、自社の商品をマスコミに向かっていいように宣伝することなのかと思っていた。
そういう活動はPRと言い、広報とはまた違うものらしい。


広報(こうほう)とは、企業だけでなく行政や各種団体の活動内容や商品などの情報発信を行う業務、またはその担当者や部署。広告と混同されることがあるが、広告が新聞雑誌テレビなどの広告枠を買って商品や企業の宣伝を行うことであるのに対し、広報とは情報を発信することで、新聞や雑誌などの媒体記事として取り上げてもらったり、従業員株主消費者などのステークホルダーに活動内容などを理解してもらうことである。情報戦心理戦の一手段として捉える場合もある。(Wikipediaより引用)


広報とは一般大衆に対しての、イメージ戦略を行う所とでも言っておく。
だから政府にもあるし、商品を持たないところにも広報は存在する。


この記事では、現代において広報のプロがいないということが書かれている。


「広報のプロ」とは、1.自社の経営や商品・サービスがどのように評価されているかを情報収集する「広聴能力」に長けている2.組織の価値観にどっぷり浸からず、半歩踏み出してその組織を客観視でき、問題点を経営トップに意見具申できる3.社内だけではなく、社会や業界全体の動向を見渡して情報を把握している---この3つの能力を兼ね備えた人だと思う。能力というよりも、「職人気質」に近いものであり、会社や組織をどう捉えるかの「哲学」や「心構え」といった方が適切かもしれない。



仕事の内容はこの記事を見る限り非常に辛いものである。



問題を客観視して上層部に報告するような気概のある人が減っているのだろう。
そんなことをやって周りから白い目で見られて、挙句の果てにはク ビになるような危険なことは仕事だといっても誰もがやりたくないことである。


これからの広報活動は楽になっていくだろう。
インターネット上の情報をかき集めて、いい情報も悪い情報も全て上層部に報告すればいいわけだから。



そこに広報の担当者の考えを無理に入れなくてもよい。インターネットでこんな情報が流れていましたとそのまま報告すればよい。


メディアの仕組みが変わっていく中で、企業広報のシステムも変わっていくかもしれない。
これからの変化が楽しみである。


世間をコントロールしていこうとする政府、企業と、それを是正していくジャーナリズム との間のやり取りが、これからどのようなものに変化していくのか、非常に楽しみである。