2010年7月7日水曜日

ツイッター小説の可能性

ツイッター小説がはやっているらしい。以前は携帯小説なんてものもあったが、もっと凝縮された世界だ。140文字以内で完結させなければならない。

 

一篇だけ作品を見たことがあるのだが、単なる流行などとバカにしてはならない。そこにはふと心を動かされるような世界観が詰まっていた。

 

これまでの小説は、書き手が一人の場合が多かった。

 

今からの時代、ツイッターなどで短い文章が連なって、ひとつの作品を形作っていく可能性がある。当然書き手は複数になってくる。64人になる場合もあるだろう。

 

だから、結末が誰にも予測できない。導入部分を最初に提示した人にもわからない。スリリングな展開が楽しめるのではないかと思う。

 

どの文章をつなげていくかは投票によって決めるといいかもしれない。

 

例えば、

 

「ヨシオはたった今彼女を殺してしまった」

「その後、ラーメン屋に入り、塩ラーメンを食べた。煮卵がうまい」

「かたわらには、オート三輪が停まっている。ふとその車体を見ていると、優しかった祖父を思い出した」

 

みたいな、異なった書き手によって展開される、意味の分からないようで、筋は通っている面白い文章が出てくるのではないだろうか。

 

文学の新たな可能性がちょっとだけ見えたような気がした。