2011年6月10日金曜日

全員が同じ動きになったら

WIRED VISIONの記事より。
株価暴落の初期サインは「連動性」


株価というと、僕みたいな素人は、一般に経済学の分野だと認識してしまう。
しかし、この記事のように、値動きを物理現象として捉えてみると、また違った見方ができる。
一つの見方だけでは物事は判断できないということのよい例であると思った。


市場が健全なときは、連動性は弱い。しかし、株価暴落に先立つ数カ月から数年の期間には、連動性が強まる傾向を示す。その状態になると、株価の上下動や現状維持は、すべて連動して起こる。投資家たちはみな互いの動きをまね、わずかな刺激によって全員が同じ方向へ走る。この状態に陥ったシステムは、崩壊に瀕していると考えられる。



株価暴落を前もって完全に予測することはできないのだろうが、このような取り組みが、人間の心理の探求にも活かされる様になったら面白いのではな いかと思う。


全員が同じ方向に向かっているシステムは、崩壊に瀕していると考えられるのは、世の中のどのシステムにも共通する現象なのではないだろうか。
例え20年後、30年後に崩壊を迎えるとしても、全員が同じ動きしか取れない状態は不健全である。
そのシステムは、現時点では動いているのかもしれないが、新しいものを生み出す機関としては、役目を終わっている。


人間が同じ方向に向かう動きの前兆を前もって計測することができれば、あらかじめ危機は避けられる。
人類のあらゆる活動を計測するシステムが構築され、危機の回避に活かされるようになったら面白い。