2012年4月13日金曜日

インスタントな作品群

Chikirinの日記より。
「作り込み」と「ダダ漏れ」の間


メディアの作り方の違いを説明するChikirin氏。
既存メディアとネットメディアの大きな違いに、「作り込みレベルの差」があります。テレビ、新聞、雑誌や書籍など、既存のメディアは、ものすごい勢いで“作り込む”んです。


既存メディアは取材にものすごく時間をかける。
10分の映像に3日の取材。
キャスティングにしても一流を使い、とにかく作り込む。


それが現代人にはもう飽きられている。
予定調和と嘘くささに疲れきっている。
どこかで見たことのあるものばかり。
作りこめばいいっていう時代ではなくなったのかもしれない。


一方、ネットメディアは「ダダ漏れ」だ。
よくも悪くも嘘がない。
撮ったそのままが流される。
しかし、作りこんでないが故に、面白くない部分が多かったりする。

なんの背景もない壁の前で、公民館のテーブルみたいなところに、メークもしてないダラケた恰好の人が数人座り、なんのストラクチャーもない話を延々としてて、時々内輪話が紛れ込む・・・他の作業をしながら聞くのはいいけど、あれだけを集中して視聴するのは、ちょっとキツイです。


学園祭ノリの素人映像ほど、見ていて吐き気を催すものはない。


作り込みとダダ漏れの間で。
どこらへんに落としどころを見つけて視聴者に提示していくか。
作り込みメディアと、素人メディアの妥協点をうまく見つけていくことはできないか。


プロが素人臭さを追求したような作品がうけるのではと思ったが、
これは、もう奥田民生氏がやりつくしてしまった感がある。


予算もキャスティングも制限された中で、インスタントな制作時間でどこまで高められるか。
そこら辺の安価な機材も環境も、実はもうそろっている段階に来ているのでは?


そうだとしたら、後はアイデアが出てくるのを待つだけだ。