2012年4月16日月曜日

金儲けなんて

現代ビジネスの記事より。
若者の「金儲け」離れは、「金儲け」の意義が実感できないから


若者というのはいくつくらいの人のことを言うのかわからないが、
まあ、20代くらいまでだろうか。


現代の若者が金儲けを望まなくなったということは確かにそうかもしれないと思う。
クルマを買わなくなったとか、持ち家なんていらないとか。


「若者」とひとことで言っても非常に多様ですから、もちろん例外はありますが、「ある程度の衣食住と、ネットに繫がる端末と、家族・友人とのつながりがあればそれで十分」といった価値観の人が増えているのは間違いないでしょう。

あきらめのような感覚が社会に蔓延していることも確かである。
右肩上がりだった時代も知らず、日本がこのまま終わってしまうような感覚を密かに感じ取っている若者たち。
今が良ければいいを地で行っているような若者たち。


成長しなくなった社会環境において、少ない収入で生活を楽しんでいこうとする人々の姿勢はわかる。
世の中に最低限のサービスがあり、安くてもいいものが行き届いていて、生活していく上での満足度が増している状況もあるのだろう。


若者に金をもうけてやろうという気持ちがなくなったのは、現状への満足が拡大しているというからだという指摘は以前からあった。
この現代ビジネスの記事で気になったのは、そういった精神論ではなく、今まであまり指摘されてこなかった以下の指摘。

もう一つの要因は、お金を儲けて税金を納めることの意義を、若い世代が体感できていないことにあるのではないでしょうか。

若者に限らず、私たちは「税金は無駄遣いされている」という観念からなかなか抜け出せません。収めた税金が無駄なく使われている、と一人ひとりが感じることができて初めて、金儲け=社会貢献という図式が成り立ちます。メディアの力をもってしても、「税金は無駄遣いされている」という観念の打破は難しいと思います。


世の中の報道を見ていると、税金が正しく使われているのか疑わしく感じられるようなニュースばかりが目立つ。
税金を払っているのがバカバカしくなるようなことばかり。


若者世代というのは、税金の恩恵を感じる機会も少ないのが実情。
身体が悪くて通院する確率も少ないし、地域社会での活動が多いわけでもない。


これからの社会は、金儲け=素晴らしいこと、だとはっきりと言える仕組みづくりを急がないといけない。
また、社会へ対する貢献が無駄にならないように、しっかりと跳ね返ってくるような仕組みを作らないといけない。
何だかバカバカしいっていうのが、現代の若者たちの意欲をそいでいることになっているのが非常にもったいない。
 
 
バブルは崩壊したのだけれど、またバブルを起こしてやろうとするような元気な若者が社会に出現してくれないと。
それはそれで面白くない社会になるのではないか。