2012年1月20日金曜日

市場の失敗

ダイヤモンド社書籍オンラインの記事より。
経済学では否定されている市場原理主義
 
 
市場が失敗する時は4つしかないという。
①規模の経済と独占企業
②外部不経済
③公共財の提供
④情報の非対称性
 
 
①は独占企業が出現すると、体制がおかしくなって破綻する。東電の例が紹介されている。
 
 
②は公害を出す企業の例が紹介されている。
まわりに対して損することばっかりやっていると駆逐されるということ。
 
 
④は情報を囲い込み過ぎた、2008年当時の金融業界の例が紹介されている。
お客さんに対して、情報を出さなすぎるとおかしなことになるということ
 
 
①、②、④はなんとなく理解した。
 
 
しかしながら、③の部分が非常にさじ加減が難しい。
公共財に市場が介入すると失敗するという。
軍事、警察、公園の例が出されている。
公共財を民間に任せるとおかしなことになるというのである。
 
 
確かに警察や軍隊はわかる。
教育の平等もわかる。
金持ちも、貧乏人も等しく教育を受ける機会が損なわれてはいけないと思う。
 
 
しかしながら、これまでの公共財の概念を覆していかなければならないとも思う。
これから問題になっていくのはセーフティネットについてだろう。
 
 
医療を公共財と見るか、商品と見るか。
労働を政府がコントロールするのか。市場に任せるのか。
 
 
僕は、最低ラインの保障を全員一律にばらまいて、公共財にも競争の原理を導入するべきであると考える。


以前このブログで紹介した、「ベーシックインカム」をあと5年以内に導入しないと日本はまずいことになる。
ベーシックインカム


極端に言うと、医療は貧富の差によって受けられるサービスが変わってもいいと思う。
貧乏人は死んでもいいということではなく、貧乏人は最低ラインの医療手段でいいということ。
万人に同一のサービスを適用しようとするからおかしくなる。
もう万人に同一のサービスを施すような余裕が政府にはない。
国民の側も、余裕のない政府に過度の要求をするのをやめないか。


労働に関しては、労働機会がない場合の公的補助を一本化するべきだと思う。
ベーシックインカムが失業給付金と同様の役割となる。
働けない時は、ベーシックインカムでしのぐくらいの覚悟がないと、これからの国民はやっていけない。


公共財に対する大幅な価値転換。
もう少し経済状態が悪くなってくれば、自ずと公共財の見直しが図られてくるはずだ。
その前に、準備だけはしておこう。